日本心理臨床学会 第34回大会 自主シンポジウム
海外日本人学校等への相談活動(6)
-海外訪問活動を中心に-
2015年9月19日 東亜大学

発表概要

 With Kids-海外に暮らす子ども達の心の健康をサポートする臨床心理士の会―は2006年に、臨床心理士の社会貢献を1つの目的に、ボランティア・グループとして活動を開始した。活動の目的は、その名称の通り「親の都合により海外に暮らしている子ども達を取り巻く様々な問題に悩む保護者・教職員に対し、電子メールを主たる媒体として相談に乗る」ことである。メンバーの多くが海外生活を経験し、そこでの生活や子育ての大変さを実感し、海外での孤独な子育てに対する支援を展開させている。

 

 With Kidsはメール相談が活動の中心であるが、活動開始当初より、メンバー数人が海外日本人学校等を自費で訪問し、相談活動を実施してきた。ほとんどの日本人学校には、日本では中学校で全校配置になっているスクールカウンセラーがいない。また養護教諭の配置は日本語の話せる現地看護師の場合が多く、病気やけがの初期対応を職務とし、心のケアには対応することが出来ていない。

海外での活動は、日本からの訪問の打診に始まり、現地で窓口となってくれる人を中心に、基本現地の要望に応える形をとる。 活動内容は、保護者および教員を対象として、個別相談・講演会・研修会・ワークショップなど多彩な企画を提供してきた。

 

今回は、これまでの現地訪問について、訪問地側と訪問者側双方からの報告をし、指定討論者をはじめフロアからご意見を伺いながら、今後の活動の参考とさせていただきたいと考えている。

 

もくじ

Ⅰ.With Kids とは

Ⅱ.現地コーディネーターと訪問者側からの発表

  • ジャカルタ・台湾
  • 深圳
  • デュッセルドルフ

Ⅴ.指定討論者から (仲本光一先生)