日本心理臨床学会 第27回大会 自主シンポジウム
海外日本人学校等への相談活動(3)
2008年9月5日 筑波学院大学

発表概要

 海外に暮す5万人以上の学齢期のこども達が通う日本人学校や補習授業校などへの基本的な理解と、そこに関わる人々が抱えている問題などを探ること を目的 に、平成18年に初めての自主シンポジウムを開いた。その後多くの理解者を得て、「With Kids ―海外に住むこども達の心の健康をサポートする臨床心理士の会―」を立ち上げた。 「With Kids」は海外に住んでいる0歳から18歳までのこどもとその保護者、日本人学校や補習授業校などの教職員への相談サービスを提供することを目的として いる。現在20数名の心理士が会に参加し、今後の実際の活動に向けてミーティングや研修を続けている。
今年は3年目を迎えた「With Kids」の活動とその問題点などを紹介する。
海外在住メンバーや国内メンバーが訪問したローマ、ミラノ、ジャカルタ、ロンドン、ベルリン、デュッセルドルフ、台湾などの日本人学校や補習授業校で起きている問題、関係者が抱えている悩みなどを、実際に受けた相談例などから紹介する。
これらのことを通し、日本にいる臨床心理士はどのように相談活動をすすめていけるか。相談形態、現地への広報活動、対応に当たっての研修のあり方などをフロアの意見を頂きながら検討したい。
海外に暮す日本人の出身地は日本各地に渡っており、相談援助をする臨床心理士も全国規模でありたい。「With Kids」の趣旨を理解していただき、ともに海外に住むこども達のために活動をしてみたいと思われる心理士の方々の参加を願っている。また、海外在住経験 を持つ方も、是非ご参加いただきたい。
今年も指定討論者に、元NY国際交流コーディネーターをしていらした、文部科学省の栗原祐司氏をお迎えし、アドバイスを頂きながら進めていくことを考えている。

もくじ

Ⅰ.With Kids のこの1年間の活動内容

  • 相談活動
  • 研修会
  • 広報活動

Ⅱ.各相談の実際

  • 現地訪問相談の実際
  • 在外CPの相談活動への支援
  • 在外CPからの報告

Ⅲ.指定討論者からの発言

Ⅳ.質疑応答・意見交換など

指定討論者: 栗原祐司氏(元NY国際コーディネーター)